強引な男


 平次は強引や。
 今日も、平次の部屋で寛いでたら、いきなり押し倒された。
 平次もオトコノコやからそういう欲求は当たり前なんやろうし、アタシのこと欲しいって思てくれんのは嬉しいんやけど。
 もうちょっとムード出してくれてもバチは当たらんと思うで?
 ――ぶ。
 思わず、平次が蝶ネクタイ姿でバラの花束を持ってる姿を想像してしもた。
 ……に、似合わへん……。
 やっぱ、工藤君みたいにはいかんわ。
 くすくす笑うアタシに、平次が怪訝な顔をする。
「和葉ぁ?」
「んーん、何でもない」
「……ふん。何考えてんのか知らんけど、すぐに集中させたるわ」
 平次は少しスネた顔をして、顔を近づけてくる。
「……っ」
 ――アカン、火ぃつけてしもたみたいや。
 まあ、平次の強引なところも好きやねんけどな。
 けど、絶対、平次には言ったらへんねんv

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